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食物アレルギーは乳化剤・洗剤によるバリア障害
食物アレルギーは乳化剤・洗剤によるバリア障害
-その1、原因について-
最近、口の中がかゆくなったり腫れたりする
「口腔アレルギー症候群」のお子さんが続けて来院しました。
特にリンゴ、モモ、サクランボなど、昔から親しまれてきたバラ科の果物です。
「なぜ、昔から食べている美味しい果物でアレルギーが出るの?」
と疑問に思われる方も多いでしょう。
1. アレルギーはバリアの破れから
私たちの体は、皮膚や腸粘膜で「体の中」と「外の世界」を守っています。
これはまるでお城の城壁のようなものです。
このバリアがしっかりしていれば、
危険な化学物質やアレルギーのもとになる食べ物は体内に入りません。
しかし、バリアが傷つくと、異物が体に入りやすくなり、免疫が「追い出そう」と反応します。
これがアレルギーのメカニズムです。
2. バリアを弱らせるもの
バリアは脂(油)の層でできています。体に必要な小さな栄養素は通りますが、
大きな粒(高分子)は通れません。
ところが、この脂の層を少しずつ傷める物質があります。
- 界面活性剤(洗剤や食品の乳化剤)
- それらを多く含む、過度の加工食品や食品添加物
たとえば、洗剤のCMで「水面の油がスッと消える」シーンがありますね。
同じことが、腸の粘膜や皮膚でも起こります。
乳化剤や界面活性剤が少量でも長期的に作用すると、
バリアに小さな「すき間」ができ、アレルゲンや毒素が体内に入りやすくなります。
実際、こうしたバリアの弱りが、アトピーや食物アレルギーに関係しています。
次回は、**「お子さんのバリアを守るための生活習慣」**について具体的にご紹介します。
毎日の食事や生活の工夫で、アレルギーリスクを減らすことは十分可能です。
