あいデンタルメディカルクリニック コラム

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麻疹ウイルス抗体価、♪ワタシは最強~♬?

麻疹ウイルス抗体価、♪ワタシは最強~♬?

現在、新宿での麻疹(はしか)の発生が報じられています。
私が新宿に住んでいた20年前と比べても、

現在は外国の方や移住者が非常に多く、感染症が持ち込まれやすい環境にあるため、

今回の流行はある種「当然の結果」とも言えます。

報道を見てワクチン接種を希望される方が増えていますが、

その不安なお気持ちもよく分かります。

かつての診療現場と「免疫のブースト」

私が医師になったばかりの頃は、

麻疹、風疹、水痘(水ぼうそう)、ムンプス(おたふく風邪)などは日常的に診る疾患でした。

当時は今ほどマスクの着用も厳密ではありませんでしたが、

それでも私自身が発症しなかったのは、

診療を通じた「不顕性感染(症状が出ない程度の感染)」や、

ウイルスへの曝露によって免疫が強化される「ブースト効果」があったからだと考えています。

免疫の2つの砦:自然免疫と獲得免疫

一般に、気道から感染するウイルスに対する免疫には大きく2つの段階があります。

  1. 【第1の砦】自然免疫(一次免疫)
    気道粘膜などで働く最初の防御ラインです。

    「感染そのものを防ぐ」のは、主にこの自然免疫の役割です。

    私は、生体防御においてこの最初の砦こそが極めて重要だと考えています。

  2. 【第2の砦】獲得免疫(二次免疫・抗体)
    抗体や細胞性免疫による全身の防御システムです。

    こちらは「感染を完全に防ぐ」というより、

    万が一ウイルスが侵入した後の「重症化予防」がメインの役割となります。

私の抗体価は「最強」?

先日、2年前に行った自分自身の血液検査結果を改めて確認してみました。
麻疹ワクチンの2回接種後、

私のIgG抗体価(EIA法)は 50.8 という数値でした。
基準となる目安が16.0以上(陽性)、

平均的な数値が13.0〜15.0前後であることを考えると、

平均の3〜4倍に達しています。

これはワクチン接種単独ではなかなか到達しにくい高値です。

数値の上では、私の免疫はまさに「最強」と言えるかもしれません。
しかし、これだけで「絶対に感染しない」という保証はありません。

特に麻疹は極めて感染力が強く、全身に影響を及ぼすウイルスです。

前述したように、入り口で食い止める「自然免疫」が非常に大事なのです。

「うつさない」ために知っておくべきこと

結局のところ、自然感染、日々の曝露、そしてワクチン。

どれか一つがあれば万全、という単純な話ではありません。

また、忘れてはならないのが「自分がうつす側になるかもしれない」という視点です。

麻疹の感染力は驚異的です。1人の患者から何人にうつるかを示す

「基本再生産数(R0)」を見ると、麻疹は 12~18

これはインフルエンザや新型コロナウイルス初期株の約6~10倍に相当します。

自分を守るため、そして周囲に広げないためにも、

正しい知識に基づいた対策を心がけていきましょう。

 

ワクチン接種後の平均抗体価(EIA法)の目安と院長の結果