母と子の漢方
初夏に、びわの葉茶はいかがですか?
遅い梅雨入りと真夏のような暑さで
冷たい飲み物をゴクゴク飲みはじめ、
クーラーを使いはじめるこの季節には体調を崩しがちです。
特に、自律神経が不安定な方が
初夏の体調不良で受診されています。
このような暑い時期に、
熱い枇杷(びわ)の葉茶はいかがでしょうか
枇杷は、桃、梅、杏など、バラ科の漢方生薬の仲間で
アミグダリンが共通の主成分です。
薬用としては、
びわの葉が用いられ、
気管支炎や鼻炎、蓄膿症に使われる漢方薬に配合されます。
青い梅を食べてはいけないといわれるのは
アミグダリンという青酸化合物が含まれるからですが
分解されてベンズアルデヒドとなり、
これが健胃、水分調整、清涼感など薬効をもたらします。
江戸時代には、びわの葉にカッコウ、木香、呉茱萸(ごしゅゆ)、
肉桂、甘草、莪朮(がじゅつ)などの生薬を配合した
「琵琶葉湯」が暑気払いに用いられたとされています。