あいデンタルメディカルクリニック コラム

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ADHD専用だよ、背もたれ椅子の逆座り!

ADHD専用だよ、背もたれ椅子の逆座り!

診療の合間、ちょっと背筋を伸ばしたくて、オフィスチェアを前後逆にしてみた。
背もたれを腹側にして、そこにクッションを置き、腕を預ける。

――これが、意外といい。

いや、「いい」どころではない。
身体が落ち着く。呼吸も楽だし、変に頑張らなくても姿勢が保てる。

ふと思った。
これはもしかして、ADHDの子どもたちにとって“もってこい”の姿勢ではないかと。

 

■ じっとできない、のではなく

外来でよく見る光景がある。

大きくてよく回る丸イス。
ADHDの子どもたちは、そこに腹ばいになって、くるくる回り出す。

お母さんが言う。
「じっとしていなさい!」

子どもは一瞬止まる。
でも、またすぐに回り出す。

これは“反抗”ではない。
“必要”なのだと思う。

 

■ 回ることで整っている

試しに、こう言ってみる。

「これ面白いよね。もっと回っていいよ」

するとどうなるか。
子どもの目が、ぱっと輝く。

そして、さっきよりも楽しそうに、満足そうに回り出す。

小学校高学年の子でも同じだ。
イスを左右に揺らしてしまう。
止めても、また揺れる。

でも、よく見ると――
揺れながら、どこか“満たされた顔”をしている。

 

■ 動きはノイズではなく、調整装置

じっとしていられないのではない。

👉 動くことで、自分を調整している

回る
揺れる
寄りかかる

これらはすべて、
身体と脳の“チューニング”なのだと思う。

 

■ 背もたれ椅子の「逆座り」という発見

そこで冒頭の姿勢に戻る。

椅子を逆にして、背もたれを腹側に。
足は少し広げて、かかとは床につける。
膝はだいたい直角。
背もたれは脇の下の少し下。

腕を預けると、
体幹が自然に安定する。

さらに、キャスターがついていれば――
少し足を動かして、ゴロゴロ動ける。

完全に静止でもなく、
完全に自由でもない。

👉 “動ける安定”がそこにある。

 

■ 是々非々で

もちろん、何でもこれが正しいわけではない。

長時間やれば腰は疲れるし、
場面によっては不適切なこともある。

でも、ひとつ言えるのは――

👉 「正しい姿勢」より「機能する姿勢」がある

ということだ。

 

■ ADHD専用? いや、人間専用かもしれない

この座り方、
アーユルチェアやストラドルチェア、チェストサポートチェアに少し似ている。

つまり、特別なものではない。
ただ、僕たちが忘れていただけだ。

身体は、
・支えられると落ち着く
・少し動けると整う

ADHDの子どもたちは、
それを“正直にやっている”だけなのかもしれない。

 

■ まとめ

もしスマホをするなら――

👉 椅子を逆さまにして座ってみよう。

ちょっと寄りかかって、
ちょっと動けるようにして。

それだけで、
身体も、もしかすると気持ちも、少し整うかもしれない。

 

落ち着かせるのではなく、落ち着ける構造をつくる。

“背もたれ椅子の逆座り”、
ADHD専用というより、
実は誰にとってもヒントになる姿勢かもしれない。