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高血圧
― 動脈硬化のサインとして ―
1.高血圧の診断と鑑別
高血圧の定義は皆さんご存じでしょうから、割愛しますね。
因みに、上の血圧140mmHgというのは身長190cmの人が必要な血圧に相当します。
高血圧が疑われたら
まず、診察所見、血液検査やABI、超音波検査などで二次性高血圧の鑑別をします。
以下のような別の病気が原因である高血圧(二次性)を鑑別します
原発性アルドステロン、クッシング症候群、褐色細胞腫、甲状腺機能亢進
腎血管性、大動脈縮窄、大動脈炎症候群
糖尿病合併であれば、微量蛋白尿の有無、眼科での定期チェックを勧めます
これら以外の多くは本態性高血圧であり、クリニックでの主な診療対象になります。
体質、加齢が関与しますが、多くは生活習慣病が関与します。
(塩分摂取過多、飲み過ぎ、肥満、喫煙、運動不足、睡眠不足、ストレス)
2.治療方針
家庭血圧測定、24時間血圧測定を行います。
まずは、生活習慣の改善を促します。
運動処方、食習慣・睡眠習慣の改善、禁煙のすすめ
食後代謝異常(血糖・脂質)の予防、ダイエット
高血圧の程度、パターンを考慮し、
若年者はARB、高齢者はカルシウム拮抗薬を処方します。
降圧薬の反応をみて、必要であれば、血液検査で二次性高血圧をチェックし
糖尿病合併などであれば、腎保護のため、ACE/ARB、ARNIを追加します。
臓器障害End organ damageの予防(リモデリング抑制)が目的です。
動脈硬化評価、心筋肥大、腎障害の有無をチェックします。
腎保護を念頭に薬物を選択します。
夜間高血圧、早朝高血圧(食塩感受性+、Non-dipper)があれば、
利尿剤やARNIなどの追加を考慮。
甘草を含まない柴胡加竜骨牡蛎湯が有効な場合もあります
糖尿病合併、心筋梗塞や脳梗塞の既往、腎機能低下の場合はハイリスクであり、
中核病院をご紹介する場合もあります
高血圧予防のための生活習慣
更に、当院では、丹田を意識した10秒呼吸法をお勧めしています。
当院では、自律神経機能を評価しながら(バイオフィードバック)
呼吸法を学んでいただきます。
内服薬を減らしたり、中止することが可能です。
やらなきゃ損、損
お気軽にご相談ください。
http://www.ono-machiisha.com/ono_iin/doctor_advice/1NAIKA/1311bp/1311bp.html
あいデンタルメディカルクリニック 院長 高橋一浩